「請求書は出したはずなのに、入金確認ができていない…」
「気づいたら2ヶ月前の売掛金がまだ回収できていなかった…」
中小企業の社長や経理担当者から、こんな悲鳴をよく聞きます。
いわゆる「入金消込(けしこみ)」の作業です。
請求書は出している。銀行にはお金が入っている。
でも「どの請求分が、どの入金か」の紐付けが終わっていない。
結果的に、
- 督促のタイミングを逃し、回収不能になる
- 帳簿上は黒字なのに、現金が足りなくなる
- 月末に慌てて通帳をめくるストレスに襲われる
という状態に陥ります。
この記事では、
**「Excel」と「ChatGPT」**を組み合わせて、ITが苦手な会社でもできる
「入金漏れ(未入金)を自動であぶり出す仕組み」
の作り方を、超具体的にお伝えします。
今のやり方:「目視」と「記憶」頼みになっていませんか?
多くの現場では、こんなアナログな方法がまかり通っています。
- ネットバンキングの明細画面を見る。
- 「あ、この11万円は◯◯さんだな」と頭の中でマッチング。
- 紙の元帳に赤ペンで「済」と書く。
このやり方の最大のリスクは、担当者の「記憶力」と「注意力」に依存していることです。
人間は疲れるとミスをします。しかし、入金管理のミスは会社の資金繰りに直結します。
ここを「仕組み」に変えましょう。
目指すゴール:ボタン1つで「未入金リスト」を出す
目指すのは、こんなシンプルなフローです。
- 銀行の入出金データをExcelに貼り付ける。
- 数式が自動で動き、「◯◯社からの入金がまだです」と表示される。
- 督促メールの下書きまでAIが用意してくれる。
これを実現するために必要なのは、以下の3つだけです。
- 請求一覧表(Excel)
- 銀行の入出金明細(CSV)
- ChatGPT(関数の先生として使う)
特別な会計ソフトや、高額なシステムは不要です。
STEP1:請求一覧(売掛帳)をExcelで整える
まず、「誰にいくら請求したか」のデータをExcelで用意します。
必須項目は以下の4つです。
| 顧客名 | 請求日 | 請求金額 | 入金予定日 | 消込欄 |
| 株式会社A | 4/1 | 110,000 | 4/30 | (空欄) |
| 有限会社B | 4/5 | 55,000 | 5/10 | (空欄) |
ポイントは「請求単位で1行にする」こと。
今まで紙で管理していた方は、これを機にExcel化しましょう。
これだけで管理レベルが数段上がります。
STEP2:銀行明細をCSVでダウンロードする
次に、「実際に入ったお金」のデータです。
ネットバンキングから「入出金明細」をCSV形式でダウンロードしてください。
必要なのは「日付」「入金額」「振込依頼人名」の3つだけです。
これをExcelの別シート(例:シート名「銀行明細」)に貼り付けます。
STEP3:Excelで「マッチング(突合)」させる
ここが肝です。
「請求一覧」の横に、「入金判定」という列を作ります。
やることは単純。「この金額と顧客名が、銀行明細の中にあるか?」を探すだけです。
ここでChatGPTの出番です。
複雑な関数(VLOOKUPやCOUNTIFSなど)を自分で覚える必要はありません。
「AIに関数を書かせる」のです。
💡 関数作成のプロンプト例(コピペ用)
Excelで入金消込(チェック)をしたいです。
■シート構成
1. シート名「請求一覧」
- A列:顧客名(振込名義)
- C列:請求金額
2. シート名「銀行明細」
- C列:振込依頼人名
- D列:入金額
■やりたいこと
「請求一覧」のD列に、「銀行明細」の中に「顧客名」と「金額」が完全に一致する行があれば「入金済」、なければ「未入金」と表示する数式を作ってください。
そのままセルに貼り付けられる形式でお願いします。
これを投げると、AIが=IF(COUNTIFS(銀行明細!C:C, A2, 銀行明細!D:D, C2)>0,”入金済”,”未入金”) といった数式を教えてくれます。
あなたはそれをコピペするだけです。
STEP4:「未入金」だけを赤く光らせる
判定ができたら、視覚的に分かりやすくします。
- Excelの「フィルター」機能を使い、「未入金」だけを表示する。
- 「条件付き書式」を使い、「入金予定日を過ぎている」かつ「未入金」の行を赤背景にする。
この条件設定も、やり方が分からなければChatGPTに聞けばOKです。
「Excelで、E列の日付が今日より前で、かつF列が”未入金”の場合に、行全体を赤くする設定方法を教えて」と聞くだけです。
STEP5:督促メールもAIに書かせる
「未入金」が見つかったら、即座に行動(連絡)が必要です。
しかし、お金の催促メールは気を使うもの。ここもAIに頼りましょう。
📩 督促メール作成プロンプト例
取引先(株式会社A)への入金確認メールを作ってください。
・状況:4月末支払いの11万円が、5月10日時点で確認できていない。
・関係性:良好な取引先。
・トーン:事務的なミスかもしれないので、丁寧かつ低姿勢に確認したい。
・目的:いつ入金できるかを知りたい。
これだけで、角が立たず、かつ要件をしっかり伝えるメール文面ができあがります。
⚠️ コンサルタントからの注意点
この仕組みは強力ですが、1点だけ注意があります。
「AIやExcelは、あくまで“候補”を出すだけ」ということです。
- 振込手数料が引かれて入金された場合(金額不一致)
- 親会社の名義で振り込まれた場合(名義不一致)
これらはExcelの単純なマッチングでは「未入金」と判定されてしまいます。
ですので、「リストアップされた未入金一覧を、最後に人間がチェックする」という工程は必ず残してください。
それでも、全件を目視チェックするより10倍は早いです。
まとめ|お金の管理こそ、感情を排して「仕組み」で回す
- 入金チェックを目視でやると、必ずミスと漏れが起きる。
- Excelに関数を仕込めば、「未入金リスト」は自動で作れる。
- 関数やメール文面は、ChatGPTに作らせればいい。
「お金が入ってこない」ことによる黒字倒産は、中小企業のリアルな脅威です。
「請求したら、入金されるまでが仕事」。
この当たり前を、AIとExcelの力で確実に実行できる体制を作りましょう。
🤝 あなたの会社専用の「消込ツール」を設計します
「理屈はわかったけど、ウチのExcelはもっと複雑で…」
「銀行が3つあって、どうまとめればいいか分からない」
そんな方のために、「入金消込の自動化」に関する個別相談を受け付けています。
InstagramのDM、またはお問い合わせフォームから
「入金チェック相談」
と一言だけ送ってください。
実際のExcel画面や業務フローをヒアリングし、
「御社の場合、どういうExcel設計にすれば最短で終わるか」を具体的にアドバイスします。
毎月末の憂鬱な入金チェックを、サクッと終わるルーチンワークに変えていきましょう。
